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November 12 2019

半島農家・山口昭正さんの熊野(三重県)訪問記

とても良い経験が出来て充実した二日間でした。

皆さんにも言えることかもしれませんが、我々農業従事者は日々、天候や作物、出荷、お 金の管理など目の前の業務に追われ本業以外の事に割く時間が限られています。特に天候というのは自分の管理下におけず最も頭を悩ませます。

そういったことから、もっとこうしたい、こんな新しいことがしたいと考える時間、実行する時間なかなか取れないのが現状です。 ですから今回のインタビューでは同じような環境下にある近藤さんが、どういう着眼点からどのように周囲と関わられているのかが一番の関心事でした。

とはいえ、私自身日々の仕事に追われていて休日もない状況だったこともあり、近藤さんも同じ農業者ということで日々の仕事に追われながら経営されているのかなと思っていました。

今回訪れた三重県熊野市新鹿町

近藤さんが暮らす熊野まで、電車と新幹線で新大阪まで行って一泊、翌朝レンタカーを借りて約4時間。約10時間かかって到着した熊野は、まるで半島と変わらない海と山に囲まれた自然豊かな場所。そこでお会いした近藤さんは、初めて会った気がしないようなフレンドリーなナイスガイ!半島の仲間のような感じでした(笑)。

近藤さんにお話を聞いてみると、同じ農業主体の兼業でSUPのインストラクターや、観光ガイドのような仕事もされてるそう。さっそくSUPのフィールドを見せてもらいました。淡いブルーの遠浅の砂浜が広がっていて、初心者にも安全で条件がいいなぁ。

また、この海は私たちが泊めてもらった場所の目の前で、こちらはこれからゲストハウスと地域の皆さんが気軽に集まれる軽飲食店に改装する予定とのこと。すんばらしいなぁ~。

SUPのボードなどは、海辺の旧旅館内に置かせてもらっているそう。

 

次に案内されたのは、近藤さんが営むミカン畑。

地元の農家さんが年齢的に離農された畑を受け継がれたそう。そこから見える景色がまた素晴らしい。さっきまでいたSUPのフィールドがいい感じに望める棚畑は潮風が心地良かったです。

奥に見える獣対策の柵は自分で取り付けたそう。

 

栽培にあたって大変なことは獣被害。

これはどんな地域でも同じ課題かと思ったら、俵ヶ浦半島が猪やカラス程度なのに対し、こちらでは鹿や猿も。同じ農業者として私は恵まれている方だと感じました。猿からの被害が酷いときは7割もやられてしまうそう。だからこそ、農業の厳しい面を副業で支えるようにしているんですね。ここは私も同意見で、ますます親近感が湧いてきました(笑)。

職をたくさん持つことで、自然環境の変化によって収益が左右される農業のリスクを減らすことができる。
でも、農業は好きなので、やっぱり経営の軸にしたい。
これも同じ考え方。自然と気持ちが上がりました。

 

翌日は朝から雨でしたが、隣町の遊木漁協で競りの見学ができるというので行ってきました。

こちらの漁協は衛生面に気を配ることで付加価値を上げようと、さまざまなルールを作って運営されていて、市場の中は帽子着用が必須。靴も長靴で、入場の際には消毒液のタイドプールを通ってからという徹底ぶり。海況が悪かったので並ぶ魚は少なかったですが、競りに参加されている人は若い方が多いのが印象的でした。世代交代を進め、新しい風が吹いている漁港では、非常に楽しそうに競りが行われていました。

 

漁港見学のあとは、今回泊めてもらった改装中の宿に戻って朝食。
朝ごはんは、近藤さんの奥さんお手製のホットサンド。さりげない気づかいがうれしかったです。
宿は、目の前がビーチなので程よい海風が入ってきて、とても快適でした。

改装前の1階で朝食をいただきました。

甘夏ジュースやジャムも近藤さんの畑で獲れた柑橘を加工したもの。

デザートは近藤さんちのミカン。甘くて美味しかったなぁ。冷蔵庫で長期保存していたそう。

 

近藤さんへのインタビューを終えて

近藤さんが週に1度店番を務める喫茶店(茶屋)にて、食後のコーヒーを淹れてもらいました。

 

近藤さんは、自分の軸足となる果樹園の仕事と、自分の趣味でもあるアウトドアガイドという仕事をバランス良くされていて、ストレスなく働いている印象を受けました。また、それらの仕事を継続するためにも活動フィールドである地域がなくなってしまっては意味がなく、地域の活性化にも目を向けてらっしゃいます。
例えば、熊野市の地域おこし協力隊の頃にしていた喫茶店も本業に支障が出ないように無理なく営業されています。良い距離感での地域や行政との関わり。そんなスタンスが単純に「いいな~」と思いました(笑)

だけど、そのような環境が初めから与えられていたわけではなく、私の住む地域とは種類は違えど地域の課題があり、それらと格闘しながら日々を過ごされているんだなとも感じました。課題がありながらも、近藤さんは自分の地域に対して誇りを持っています。その姿を見て、自分も地域を訪れた方に自信を持ってお迎えできる環境と心構えを持ちたいなと思いました。課題ありきでいいんだ、未完成でいいんだと気持ちが少し楽になりました。

「お迎え」というと、地域の人は構えるかもしれませんが、何も大袈裟なことではありません。笑顔で迎えてあげたり、急な雨に傘を貸してくれたり、近藤さんの自然なおもてなしを受け、「これなら自分たちにもできるな~」って(笑)。

自分は農業の他に遊漁船のビジネスを始めようとしていますが、代々農業をする家庭に生まれて、他の事業に手を出していいのかという葛藤や不安がありました。だけど、近藤さんのライフスタイルを見て、「自分の進もうとしている考えは間違ってないんだ!」と思えました。

このインタビューの帰りの車中で妻の意見も聞きましたが、「私はあなたがやりたいことに協力するのが務めだと思っている」と心強い言葉をいただきました(笑)。こんな風に妻と一緒にいる機会も少ないのですが、積極的にメモを取ったり、質問する姿を見て、自分と違った視点で他の地域や物事を見るのも大切だなと感じました。

産物があるけど、それらの活かし方がわからないというのも地域の課題だと思います。熊野市と俵ケ浦半島は美味しいみかんという共通の産物があり、加工や流通に関して もとても参考になる話が聞けました。

近藤さんの果樹園「新鹿果物」で作っているジュース。小ロットで無理なく作る方法を選んでいたのが勉強になりました。

 

俵ケ浦半島では現在、様々なプロジェクトが動き出そうとしています。若手と言われる私でも戸惑いを感じる時がありますが(笑)、そんな時は今回学んだ「地域が楽しいことって何だ?「自分自身が楽しいって何だ?」という視点を思い出したいと感じました。

農業に限らず、仕事はしんどいことが多いじゃないですか。だからこそ、やっぱり自分が楽しいと思えることをしないと続かないんですよね。

近藤さんは、とてもナイスガイで爽やかでしたが、私たちの知らないところですごく勉強 や努力をされていることもわかりました。近々、飲食スペースを併設したゲストハウスを開設されるようですが、その時にまた行ってみたいなと思わせてくれたのは、きっと近藤さんのホスピタリティや熊野市の風景なのだと思います。

俵ケ浦半島も多くの人たちにそう思っていただけるように、自分もやれることから始めていきたいと思います。今回の経験を早くチーム俵に共有して、皆と力を合わせていきたい気持ちです!このような機会をいただき、本当にありがとうございました。

山口昭正さんから近藤久史さんへのインタビューはこちら

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