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February 21 2020

一般社団法人REPORT SASEBO中尾大樹さんの阿久根(鹿児島県)訪問記

中尾と申します。

俵ヶ浦半島に関わり始めて6年。ボランティアからスタートし、市役所の担当を経て、今やただのファン。そんな僕が(ある意味)半島を代表して働かせてもらう日が来るとは!光栄です。

今回のミッションは、今年度、半島振興の第1ステージが終わろうとしている中、今なお残る「どうやって地域の人を巻き込んでいくのか」というテーマについて、鹿児島県は、阿久根市で活動する石川秀和さんへのインタビューを通じて、学びを持ち帰るというもの。初めての阿久根、新たな出会いに半分期待、半分緊張しながら佐世保から4時間車を走らせました(同行した仲間が)。

阿久根の海は広い!


 

石川さんの印象は、「柔らかくも自信と覚悟を持った人」。
ゆかりもない阿久根に来たのは、ほぼなりゆきとのこと。にも関わらず、行政が動かしていた観光協会や道の駅をよそものである自らが主導し、株式会社にしてしまう(しかも、地元の企業に出資を募るというありえない手法で)など、常軌を逸したことを平然とやってのけてしまうパワーにまず圧倒されました。

一番左が石川さん、ひたすらメモをとる僕。(右から3番目)今回は視察も兼ねて佐世保から5人のメンバーで行きました。


 

その実行力やモチベーションの源泉は、当初、京都などでのリノベーション事業における商業的な成功体験や、社会課題解決に対するやりがいにあるのだろうと予想していました。それは半分正解で、半分間違い。インタビューを経た今、彼は、たぶん「場づくり」の面白さに取りつかれてしまった人なんだと感じています。(インタビュー参照)僕にも似た部分があって、公務員なのに、借金をしてカフェを作るなど、はたから見れば謎のリスクテイカーなのですが、僕は僕で、自分の居心地のよいと思う場所を作りたいだけなんだ、ということをインタビューしながら思い出しました(よく忘れます)。

石川さんがリノベーションを手がけた阿久根の物件をいろいろ案内してもらいました。ここはお肉屋さん。

老舗の醤油屋さんの直営店。

塩屋の倉庫をリノベーションしたゲストハウス。


 

石川さんにとっても、最初、佐世保から来た僕ら一行がなんなのかよくわからなかった(なぜなら半島で生活する当事者ではないから)と思うのですが、一通り、阿久根を案内していただいた後の飲みの席で、自分たちがやっていること(主に借金)を話してから、ある種の仲間、あるいは同じ道を行く先輩としてのまなざしで、色んなぶっちゃけ話、苦労話をしてくれて嬉しくなりました。

そして、「場づくり」と「稼ぐ」という、なかなか両立し難い胃が痛くなるような取組みに魅せられてしまった(ハマってしまった)のは、僕らだけではなく、チーム俵もそうだと思うのです。

夜は地元の方と交流会、阿久根は水産業が盛んということもあってみな水産関係!


 

石川さんから学んで持って帰りたい考え方の一つは、「切り分ける」ということ。ただでさえ、わかりにくく面倒な取り組みなのだから、場づくり/資金づくり、やりたいこと/やるべきこと、個人でやること/チームでやること、役所がやること/民間がやること、など頭を切り分けて整理しておくこと、またそれをチームで共有しておくことは、長期戦に楽しく取り組む上で、とても実用的な考え方だと思いました。
例えば、お金は、あらゆる活動を行う上で大きな力となってくれるものですが、非営利な活動に不用意にお金を持ちこむことで、関わる人々のモチベーションや人間関係を蝕むことがあります。僕も経験上あります。それは元々志を同じくして集まったチーム発足の経緯を考えれば、とてもつらいことです。これは、切り分けて整理するとよい!

また、「距離があるから繋がれる」ということ。地元のとても近いコミュニティの中では、逆に共有しにくいテーマもあったりします。そんな中、他地域に同じ気持ちや活動を行う仲間がいることは、ノウハウを共有したり、モチベーションを維持する上でとても意味があることです。石川さん、佐世保にも来てくれるってよ!

実は、僕以外のメンバーも石川さんにインタビューしました。写真は、東京から佐世保にIターンした五島さん。


 

地域をいきいきさせる手段として「観光」がもてはやされている時代です。半島やリポートの活動でももちろん意識しています。でも、今回改めて思ったのは、本当の意味で差別化できる観光資源なんてない、ということでした。阿久根の夕陽と九十九島の夕陽、誤解を恐れず言えば、あんま変わんない。でも、また阿久根に自分が行くだろうと思うのは、石川さんとその仲間たちとの出会いがあったから。そういう意味でも、色んな地域に色んな友達を増やしていくのは、楽しくて実利も兼ねた最高なことだなと感じました。
佐世保や半島もそんな人々が集まる「PORT=港」になればいいな、なっていくだろうと思います。がんばろうっと。

中尾大樹さんから石川秀和さんへのインタビューはこちら

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